以下、『維新と興亜』第6号に掲載した小野耕資「政治に巣食う商人を許すな」の一部を紹介いたします。
日本人の賃金が上がっていないのは、バブル崩壊以降、日本経済が成長を止めてしまったからである。その原因の一つが、公共事業悪玉論により政府が公共投資を控えるようになってしまったからである。偽りの財政危機が宣伝され、消費税は増税され、介護保険など社会保険の自己負担率は上がる一方、企業は政治に圧力をかけ、法人税や所得税などの減税措置を勝ち取ってきた。その結果が今日の惨状である。政府の積極的な公共投資と、国内の貧富の格差を抑制する政策は必須である。国民の将来を見据え、長期的、公共的な目線から国内産業に投資を行っていくことが絶対に必要なのだ。愛国心の面から見ても、格差は国民の一体感を損なう。是正されなければならない。