国家、家族共同体を破壊するアベノミクス


   アベノミクスで利益を得たのは一部の大企業と外資、金融資本家であり、大部分の労働者は企業に搾取され、低賃金と生活苦に喘いでいる。大企業は軒並み過去最高益を記録し、内部留保をたらふく蓄え、株主は配当とキャピタル・ゲインによる莫大な不労所得を手にする一方で、企業の労働分配率はむしろ低下し、人材不足による長時間労働、過労死が蔓延している。政府は企業の内部留保比率に法的な規制を加えるべきだ。有効求人倍率が上がっても、低賃金の非正規雇用が拡大するだけでは意味がない。雇用改善は、数ではなく、内実が重要である。むしろ政府は、非正規雇用に規制をかけ、正規雇用の賃金を上げるべきだ。また、女性の労働参加は、女性の晩婚化、出生率の低下を助長するから抑制すべきだ。女性を家庭から労働市場に駆り立て、待機児童を氾濫させ、それでGDPが増えても、国家の基盤である家族共同体が資本の論理で破壊されてしまえば、長期的には国家を衰退させ、本末転倒になる。問題の本質は、世帯主である男の給料が低すぎて、家族を養えないことにある。だから妻にも働かせるのではなくて、政府が企業に強制して男の給料を上げさせるのが先だ。経済はあくまで国家国民の為にあるのであって、経済の為に国家国民があるのではない。

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