「政治」について


「政治は結果責任」といいますが、「結果」とは何でしょうか。いつの時点を指していうのでしょうか。政治に関わらず世の中の事は今日は良くても明日は悪し、その逆も然りというように有為転変するものです。したがってその時良い結果が現れたとしても、次の日もそうとは限らない。そう考えると、政治は結果それ自体というよりも、その結果に向かって不断に努力する過程や、理念と政策の一貫性を追求する情熱の方が重要であり、むしろいまの政治に欠落しているのはその部分ではないでしょうか。実のところ、政治は結果責任とドヤ顔で言う人に限って、正義に対する確信がなく、目先の利害に囚われ、自らの変節に開き直っている場合が多いのではないでしょうか。「猿は木から落ちても猿だが、政治家は選挙に落ちればただの人」といわれますが、そうした、「政治家は選挙に受かってなんぼ」という発想が我が国の政治を堕落させた根本原因だと思います。政治は結果責任ではない。現在の政治家には、諸葛孔明が出師表で言った、「臣、鞠躬尽力(きくきゅうじんりょく)し、死して後(のち)に已(や)む、成敗(せいばい)利鈍(りどん)に至りては、臣の明の能く逆(あらかじ)め睹(み)るに非ざるなり」の言葉を噛み締めて頂きたいと思います。皆さんはどう思われますか?

コメントを残す