「売国保守」安倍首相の罪状13


売国奴竹中平蔵を庇う安倍首相も同罪だ。

安倍政権がそうまでして、移民の受け入れに固執する訳は、こうした一連の規制緩和によって生まれる巨大なビジネスチャンスや利権にありつこうとするレント・シーカーが暗躍し、政府に不当な圧力を加えているからである。その筆頭格が竹中平蔵だ。竹中平蔵といえば、かねてから新自由主義的な経済政策を掲げ、小泉内閣の経済閣僚を歴任して構造改革推し進めた人物として知られるが、なかでも彼が主導した郵政民営化は、郵政グループの金融資産に目を付けたアメリカの外圧に呼応した政策であった事がつとに指摘されている(関岡英之氏の「年次改革要望書」に関する著作など参照)。竹中はアメリカ政財界と太いパイプを築き、その代理人として我が国の政府内で隠然たる政治力を行使し、「公正な競争」という大義名分の下で、構造改革によって生まれた利権を、米国資本や自らの取り巻きに供与するという、売国的悪行を積み重ねてきた。その代表例が郵政民営化であるが、他にも彼の罪状としては、不透明な新生銀行上場認可、りそな銀行の乗っ取り、オリックス「かんぽの宿」不正払い下げ未遂事件、日本振興銀行設立の闇などが挙げられている(植草一秀氏『日本の独立』参照)。

不可解なのは、かくのごとき曰くつきの人物が、いまだに安倍内閣の経済諮問会議の民間議員として政府の政策決定に一定の影響力を保持していることである。前述した国家戦略特区による農業移民の解禁についても、当初、所管の法務省や厚生省、農水省は消極的であったが、国家戦略特区諮問会議の有識者議員を務める竹中平蔵氏や八田達夫氏などから、「度重なる議論にもかかわらず、法務省の担当者などの対応が遅く、進捗が芳しくない」などと、文書でプレッシャーをかけられたことで、やらざるをえなくなった、という経緯がある。

さらに問題なのは、この農業特区に参入したオリックスの子会社「オリックス農業」の社外取締役に、特区政策の当事者である竹中が名を連ねていることだ。同様に竹中は、神奈川県における家事支援外国人の受け入れの特区指定に関与しておきながら、同事業を自らが会長を務めるパソナに受注させている。これが特区制度の私物化、利益相反でなくて何であろうか。目下政府は、働き方改革と称して女性を外で働かせ、家事を外国人にやらせようとしている。また農業人口の減少への対策として農業移民を受け入れようとしているが、これらは何れも竹中ら、レント・シーカーによる自作自演の茶番である。つまり、公正な競争に見せかけながら、受益者は最初から決まっているのである。昨今物議を醸している加計学園の不可解な事業認可も、問題の構図は全く同じだ。

第一次安倍内閣では、行き過ぎた構造改革の是正が目指され、郵政造反組の復党が認められるなどしたが、第二次内閣以降では構造改革路線が継承され、竹中一派が息を吹き返した。安倍首相の真意は分からないが、竹中の様な国賊とその一味を政府内に温存し、好き放題させている安倍首相も同罪である。

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