種子法廃止に沈黙する連中は保守でも何でもない


我が国のメディアは、種子法廃止についてほとんど報道していない。森友問題など大概にしてこちらの問題を取り上げるべきだ。たしかに森友は問題であるが、我が国が抱える他の本質的な問題に比べたら大した問題ではない。その本質問題の最たるものが、安倍内閣による種子法廃止である。というのも、種子は、農業の根幹であり、農業は国家独立の根幹であるのだから、種子法の廃止は、我が国農業の根幹を脅かし、ひいては我が国の存立をも左右しかねない重大な危険をはらんでいるからである。それはただ単に、グローバル種子会社、モンサントによる遺伝子組み換え種子の流入を通じて、我が国の食料安全保障を脅かすのみならず、「瑞穂の国」たる我が国の国体を危うからしめるものである。

天照大御神天孫瓊瓊杵尊の降臨に際して授けられた三代神勅の一つに、「斎庭(ゆにわ)の稲穂の神勅」というのがある。すなわち、「我が高天原に所御(きこしめ)す斎庭(ゆにわ)の穂(いなほ)を以ちて、また、まさに我が御子に御(しら)せまつるべし。」というものであり、高天原にある稲穂を授けて、これで葦原中つ国たる我が国を栄えさせよと命じ給うたものであるが、いまも今上陛下はこの神勅を守り給い、毎年の新嘗祭では、皇居の神田で獲れた新米を天照大神に捧げられている。つまりそれほどに、我が国の国体にとって稲作は密接不可分であり、そのために稲穂の固有性を守ることは国家の重大責務ということだ。まさか、新嘗祭天照大神モンサントの新米を奉納するわけにはいくまい。そんなことをすれば五穀豊穣どころか神罰が下ろう。

不可解千万なのは、日ごろ国体護持を主張する保守派の諸君が、この我が国体を破壊する種子法廃止を拱手傍観し、不気味な沈黙を保っていることだ。その結果、種子法廃止反対の運動は、左翼の専売特許にされ、どっちが保守なのかわからない倒錯した状況を現出している。しかし、本来、保守派こそ種子法廃止に真っ向から反対すべきなのだ。保守の名の下に、「斎庭の稲穂」をグローバル資本に売り渡す売国勢力に対して、いまこそ真の保守の側から反旗を翻さねばならない。

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