「『維新と興亜』」カテゴリーアーカイブ

坪内隆彦「このままではテロ多発時代が訪れる」(『維新と興亜』第14号)

 『維新と興亜』第14号(令和4年8月28日発売)に掲載した「このままではテロ多発時代が訪れる」(巻頭言、坪内隆彦)を紹介します。

 五・一五事件で犬養毅総理が射殺されてから九十年目を迎えた直後、安倍元総理が凶弾に斃れた。
 五・一五事件当時、国民生活が困窮する一方、政界、財界、官界の腐敗は窮まっていた。蹶起した三上卓が草した檄文には、「政権党利に盲ひたる政党と之に結托して民衆の膏血を搾る財閥と更に之を擁護して圧政日に長ずる官憲……」と書かれていた。
 首相を暗殺したにもかかわらず、国民は蹶起した青年将校たちに同情していた。昭和八(一九三三)年七月に海軍側公判が開始され、青年将校たちの思いが伝えられると、減刑嘆願運動が一気に盛り上がり、国民運動の様相を呈した。嘆願書には市長村長、在郷軍人分会長、青年団長などの組織によるものもあったが、個人による自発的な嘆願も後を絶たなかった。新潟県から届いた嘆願書には、小指九本を入れて荒木貞夫陸相に「捧呈」した血書もあった。
 同年九月の海軍側論告求刑で古賀清志、三上卓、黒岩勇に死刑が求刑されるや、助命嘆願という形で、嘆願運動は一層熱をおび、嘆願書は九月末までに七十万通を超えた。「五・一五の方々を死なせたくない」との遺書を残し、電車に飛び込み自殺をした十九歳の少女もいた(小山俊樹『五・一五事件』)。
 国民は、貧困と格差に喘いでいたのだ。五・一五事件で立憲政友会本部襲撃隊に加わった陸軍士官学校本科生・吉原政巳は、砲兵科の首席で、恩賜の銀時計が約束されていた。ところが彼は、すべてを捨てて大義のために立ち上がったのだ。吉原は陸軍側公判で、郷里福島の農村の困窮を涙ながらに語り、 「名も金も名誉もいらぬ人間ほど始末に困るものはない」との西郷南洲の言葉を挙げて、蹶起にいたる心情を語った。傍聴席は嗚咽に包まれたという。
 また、ある女子工員が主席検察官を務めた匂坂春平に送った投書には、青年将校の行動について、「東北地方の凶作地への御心遣りなぞは、妾(私)の如き凶作地出身の不幸な女にどんなにか嬉しく感じたでせう。……身命を御賭し下さいました麗しい御精神には、ほんとに泣かされるのでございます」と書かれていた。この時代にテロやクーデターが続いたのは、こうした国民感情があったからである。
 一方、署名サイト「Change.org」で行われている、山上徹也容疑者の減刑を求める署名への賛同者は六千九百八十九人に達した(八月二十三日時点)。
 もちろん、山上容疑者と、五・一五事件で蹶起した青年将校たちを同列に論じることはできない。青年将校を動かしたのは大義だったが、山上容疑を動かしたのは私怨である。しかし、テロが頻発した昭和初期の時代と現在には二つの共通点がある。一つは、一部の権力者や特権階級が利益を貪る一方、国民が貧困と格差に喘いでいる点である。特に小泉政権以来の新自由主義路線によって、貧困と格差の問題が深刻化した。
 もう一つは、自由な言論空間が狭められ、国民の声が権力者に届かなくなっている点だ。第二次安倍政権が成立させた特定秘密保護法と共謀罪によってメディアが委縮し、先月には侮辱罪が厳罰化された。罰則は「一年以下の懲役・禁錮または三十万円以下の罰金」に引き上げられた。こうした中で「スラップ訴訟」(恫喝訴訟)が横行し、権力批判の言論はさらに委縮しつつある。
 言論の力によって社会が変わるという希望がある間は、テロは容易には起こらない。しかし、自由な言論が封じられたときには、「テロしかない」と考える人が必ず現れるだろう。昭和初期の歴史もそれを示しているのではないか。
 「新自由主義からの脱却」を掲げた岸田総理は、ただちに貧困と格差の問題に全力で取り組むと同時に、大企業やグローバル企業に利益を誘導してきた「政商」たちを政策決定から完全に排除すべきではないか。このままではテロ多発時代が訪れる。

鈴木傾城「儲けのために日本の歴史を破壊するのか」(『維新と興亜』第14号)

 『維新と興亜』第14号(令和4年8月28日発売)に掲載した鈴木傾城先生の「儲けのために日本の歴史を破壊するのか」の一部を紹介します。

■樹齢百年を超える樹木九七一本が伐採される
 昭和五十年代、民族派最強の論客であった野村秋介氏は著書『友よ山河を亡ぼすなかれ』の中で、このような言葉を残している。
 「わが内なる天皇は、わが内なる山紫水明なる山河と一体であり、緑豊かなる日本の一木一草は、そのままにしてわが日本の神々であらねばならぬ」
 これは、すべての愛国者が改めて復唱しなければならない言葉でもある。この言葉を深く咀嚼すると、指し示しているものはまさに神道における八百万の神であるというのが分かる。そして一木一草が神々であるという想いは、真っ当な日本民族であれば誰もが幼少の頃より馴染んでいる感覚で違和感がない。
 しかしながら今、八百万の神々に背く事態が起きようとしている。令和四年三月十日に小池百合子都知事の最終決定を受けて告示された明治神宮外苑の大規模な再開発である。
 明治神宮外苑は四季折々の自然を楽しむことができる東京のオアシスであるとともに、東京都が誇る歴史的記念碑でもある。歴史は古い。明治天皇が崩御されたのは明治四十五年であるが、日本国民のあいだからは明治天皇と昭憲皇太后を記念する施設を作るべきだという声が方々から上がった。そして多くの寄付がなされ、その結果として国費で内苑が作られ、日本国民の寄付で外苑が作られることになった。
 外苑の造営にあたっては全国各地から多くの青年奉仕団が自発的に集まって勤労に勤しみ、植栽された樹木もまた多くの国民から献木された。外苑の竣工を見たのが大正十五年だが、以後この地域は日本初の風致地区に指定され、百年近く国民の憩いの場所として守られてきた。まさに日本を代表する文化的景観である。その景観の美しさは海外でもよく知られており、開かれた庭園として世界的にも親しまれてきたのだった。
 特にイチョウ並木は世界的にも有名で、東京で最も美しい街路樹として名を轟かす。ユネスコの諮問機関の国内組織「日本イコモス国内委員会」もまたこれを「国際社会に誇る公共性・公益性の高い文化的資産」「近代日本を代表する珠玉の名作」と呼んでいる。
 ところが、平成二十五年頃より再開発の計画が浮上し、平成三十年には宗教法人明治神宮、日本スポーツ振興センター(JSC)、伊藤忠商事、三井不動産が、再開発事業者として策定され、計画が一気に進んでいくことになった。
 これら四者は老朽化を理由に神宮球場・第二球場と秩父宮ラグビー場をスクラップ&ビルドし、屋根付き全天候型ラグビー場、ホテル併設の新野球場を作り、さらにはオフィスビルや商業施設が入る複合ビルを建設すると発表したのだった。この計画の過程で分かったのは、樹齢百年を超える樹木を含む九七一本が伐採されてしまうという事実であった。ちなみに存置は三四〇本、移植は七〇本である。この移植の七〇本の場所は決まっておらず、しかも移植に成功するかどうかも確約されていない。
 明治神宮外苑の樹木は、先人が明治天皇と昭憲皇太后を記念すべく寄付と献木によって造営されたものである。これが再開発によって一気に破壊されてしまう。しかもこの再開発計画は令和三年の暮れに行政による申し訳程度の住民説明会と、わずか二週間のみの縦覧の後に、市民不在の中で令和四年東京都都市計画審議会で賛成多数で採決され、三月十日には小池都知事の最終決定を受けて告示された。
 この告示で驚いたのが市民側である。広く知らしめられないまま明治神宮外苑の再開発計画が不透明なプロセスが進行し、明治神宮外苑の要である樹木九七一本が一気に伐採されてしまう。しかも、こうした事実は開発側からは提出されなかった。

■出来レースの疑いも
 市民が少なからず衝撃を受けたのは、この再開発に宗教法人明治神宮も絡んでいたことである。本来であれば明治神宮が先頭に立って外苑の歴史と自然を守護すべきであったが、自然破壊を懸念される都市計画提案に宗教法人明治神宮が開発側に立っている。なぜ、こんなことになっているのか。
 それは、三井不動産という企業の中で二十四年にも渡って権力者として君臨している岩沙弘道氏(三井不動産株式会社代表取締役会長)が、実は明治神宮総代を務めて影響力を行使していることに理由があるのではないか。
 また、SDGs(持続可能な開発目標)を標榜して『緑化の推進は、自然の回復の基本であり、美しい景観を形成し、うるおいとやすらぎのある快適なまちづくりに重要な役割を果たす』という緑化計画を進めている東京都も、あっさり自然破壊が懸念される再開発事業を承諾しているのだが、これも平成三十年に東京都知事小池百合子が、明治神宮総代に就任していたことに理由があるのではないか。
 再開発を計画した人間と承諾する人間が宗教法人明治神宮の内部にいて、最初から出来レースで動いているのではないかという懸念が見て取れる。
 こうした事態を受けて市民側にも反対運動が一気に噴出し、大学生の楠本夏花氏が主導する反対デモや、アメリカ人事業家ロッシェル・カップ氏が主導するウェブを介した署名運動が燎原の火のように広がっていくようになった。この計画には東京都・再開発業者・地権者というステークホルダーが関わっているが、唯一疎外されているのが市民という重要なステークホルダーだったのである。

近藤大介「習近平後の日中関係」(『維新と興亜』第14号)

 『維新と興亜』第14号(令和4年8月28日発売)に掲載した近藤大介先生のインタビュー「習近平後の日中関係」の一部を紹介します。

■民主化に向かっていた胡錦濤政権
── 近藤さんは2006年に『日本よ中国と同盟せよ!』(光文社)を著し、「日中が二人三脚で『アジアの世紀』『東洋文明の時代』を切り開いていく」と書いていました。
近藤 この本を書いたのは、中国が一歩一歩民主化に向かおうとしていた胡錦濤政権の時代です。ところが、2012年に習近平が総書記に就き、胡錦濤政権時代とは真逆の方向に走りました。まるで別の国になったような感じです。その結果、私は「転向」しました。現在の状況では、中国と手を結ぶことはできません。
 胡錦濤政権時代には明るい展望がありました。例えば、2004年10月には中国共産党中央委員会編纂局マルクス主義研究所の何増科所長が中心になって、『中国政治体制改革研究』を編纂しています。これは、胡錦濤政権指導部が描いていた民主化への公式ロードマップです。
 同書には、「今後中国では法治化、地方分権、市民の政治参加などを漸次、推進する」と書かれていました。また、「2007年秋以降、経済発展優先、治安維持優先、法治化優先、地方自治体の民主化優先、共産党内の民主化優先という5つの優先原則を堅持しながら、政治の民主化を達成していく」と述べていました。そして、最終的には、完全に欧米式の民主主義国家になるのではなく、中華の伝統と秩序に則った「混合民主政体」が中国にふさわしいと結論づけていたのです。
 実際、政治の民主化は着々と始動していました。2004年10月には、選挙法及び地方組織法の改正案が通過し、地方自治体にあたる「県」と「郷」で議員の直接選挙を実施しました。実際、広東省の烏坎村では2012年3月、汚職まみれだった共産党委員会に代わって、約6800人の村民が投票によって村民委員会のメンバーを選出することが許可されました。ところが、習近平政権になって政策が劇的に転換されました。
 中国共産党は、1992年以来、政治は社会主義で、経済は市場経済という「社会主義市場経済」を目指してきました。鄧小平やその薫陶を受けた胡錦濤、李克強、胡春華らが目指してきたのは、徐々に社会主義色を薄めていき、市場経済型の国を作ることでした。ただ、急激に変革するのではなく、少しずつ軸足を置き替えながら、民主的な国にしていこうと考えていたのです。
 遡れば、孫文もまた、「軍政(軍事政権)期3年、訓政(党政)期3年、憲政(憲法制定)期3年」を経て、民主化に向かうという方針を立てていました。それを受け継いだのが蒋介石です。毛沢東ですら、当初は民主化を主張していたのです。毛沢東は国共内戦を行ったとき、「国民党には自由と民主がない」と主張して決起したわけです。
 ところが、習近平政権になってから、民営企業を主体とする市場経済を弱め、社会主義を強めるという真逆の方向に走り始めたのです。習近平政権が三期目に入れば、プーチンのロシアのように、国内に敵がいなくなり、1950年代の毛沢東のように習近平に対する個人崇拝が進むと思います。

■日清戦争時とは立場が逆転した現在の状況
── 習近平政権が続く限り日中関係の改善は望めないということですか。
近藤 日本は、習近平政権が尖閣諸島を取りにくることを警戒する必要があります。習近平は「中華民族の偉大なる復興という夢の実現」を目指しています。これは、アヘン戦争、日清戦争の前の状態に戻すということです。彼は「中国はアヘン戦争で香港を取られ、日清戦争で台湾を取られ、そこから屈辱の時代が始まった」と認識しています。したがって、習近平は台湾を取り戻し、台湾に含まれると主張する尖閣も取り戻そうとするでしょう。
 現在の状況は、日清戦争前の状況とそっくりなのです。ただし、攻守が逆転しています。日清戦争前、日本は経済力、軍事力を拡大してアジアの新興国として台頭する一方、清国は老大国として沈みゆく存在でした。清は日本の脅威を非常に強く感じていましたが、直接日本と対決したくないので、欧米に助けを求めていました。当時、清は西太后の時代でしたが、宮廷も国民も平和ボケし、「専守防衛」ばかり唱えていました。
 まさに現在の状況はこれと真逆で、中国は経済的にも軍事的にも強大化し、日本の国力は低下しつつあります。こうした中で、中国の脅威に怯える日本はアメリカに頼り、イギリスにも応援を頼む状況で、やはり「専守防衛」ばかり唱えています。
── シーレーンを日中が共同管理することによって、両国関係を安定化させることはできないのでしょうか。
近藤 習近平政権では難しいでしょう。習近平には「日中対等」「日中共同」という発想はありません。これに対して、胡錦濤にはそうした発想がありました。実際、2008年には東シナ海のガス田を日中で共同開発することで合意しています。
── 9月29日に日中国交正常化50周年を迎えます。
近藤 その2日前の9月27日に行われる安倍元首相の国葬には、王岐山副主席が出席するとされていますが、万が一、安倍氏と個人的にも親しかった蔡英文総統が国葬に出席することになれば、王岐山は出席をとりやめるでしょう。
 8月24日には中韓国交正常化30周年を迎えますが、中国は尹錫悦大統領の訪中を、韓国は習近平主席の訪韓を求めており、決着がついていません。韓国は「間合い」に非常に敏感な国ですから、この中韓国交正常化30周年がどのような結果に終わるか注目すべきだと思います。その結果が、日中国交正常化50周年の試金石にもなるでしょう。
 私は40周年を迎えた2012年に北京に滞在していましたが、同年9月11日の尖閣諸島国有化によって、中国の対日感情は一気に悪化しました。当時、江沢民派と胡錦濤派の権力闘争が激化していましたが、江沢民派は「胡錦濤政権の親日的政策が尖閣国有化を招いた」と主張し、胡錦濤派は一気に劣勢に立たされたのです。その結果、習近平がトップに就いたのです。逆に言えば、尖閣国有化がなければ、習近平政権は生まれなかったかもしれません。

神谷宗幣「本音で日本の自立を語る」(『維新と興亜』第14号)

 『維新と興亜』第14号(令和4年8月28日発売)に掲載した神谷宗幣先生のインタビュー「本音で日本の自立を語る」の一部を紹介します。

■ブームで終わらせない国家観のある政党として
── 参政党は先の参院選で神谷さんが当選され、一議席を獲得されました。今後、国会でどのように活動されていくのですか。
神谷 まだ登院したばかりなので手探りですが、先日の三日間の臨時国会の間に質問主意書を五本提出しました。質問するチャンスが限られているので、質問主意書をどんどん政府に出してその回答を皆さんに伝えていきます。この質問主意書も、私一人で考えるのではなく全国の支部から地方の課題も含めて聴き取りを行い、合理性のあるものを選んで国会に提出しようと考えています。こうしたこつこつした活動を通じて、他党の方から参政党はネットだけとか、一時のブームだけでやる政党ではなく、きちっとした軸とか国家観をもってやる政党なんだということを分かってもらい、なかなか院内では一人では出来ないことばかりですので、他の政党との会派の結成なども視野に入れながら参政党の理解者を院内に増やしていくことが私に求められていることだと考えています。
── これから党としての政策を固めていく段階に入ると思いますが、今後どのようなプロセスで党としての統一した政策を出されるのですか。
神谷 まず運営党員のなかで政策の勉強会を9月頃からやります。そのなかで政策に長けた運営党員を選抜し、その方々に政策のたたき台を作ってもらいます。そして、そこで出てきたものを各支部に投げて支部の党員の意見を聴いていきます。さらにそこで練り上げたものを最終的には党員投票で決めます。つまり、①運営党員がたたき台を作る②我々本部で揉んで投げ返す③支部の意見を反映させる④党員で投票、といった四つくらいのステップを踏むかたちになります。ですから、一部の方々が言っているように、武田先生や所属議員の方があれを言ってるとかこれを言っているということは党の政策には反映されないので、それを党の見解と見なすのは全くの誤解でありプロパガンダに踊らされています。
── 憲法改正について「創憲」を掲げておられますが、これは今の憲法を是としたうえで、それを改正するということで間違いないでしょうか。
神谷 そこのプロセスについてはこれから話し合っていかねばなりませんが、私個人としては今の憲法を是としていません。はっきり言って無効だと思っています。それは法的に言ってもそうです。ただ、それでどうやって変えていくのかといった時に、無効の手続きをして大日本帝国憲法に戻してそれを改正することになると本当に何も出来ない可能性があるので、そこは妥協する必要もあるのかなと思っています。変えていかねばならないのは事実ですし、根っからの護憲派などは話になりませんが、変えるにしても緊急事態条項のようなものを加えられると、今回のコロナの事でもいまだに日本だけがワーワー騒いでいて世界はとっくに終わっているのに、作り出されたパンデミックで日本人の人権や経済活動が奪われるような決定権が与えられかねないので、そういう所は絶対に変えさせてはならないと思います。もちろん、私も戦後レジームからの脱却は必要だと思っていますが、改正が改悪になるか改善になるかは中身によるので、ただ変えれば良いというものでもありません。
── いまの憲法の最大の問題は、天皇の地位を「主権者たる国民の総意に基づく」と規定した第一条ではないでしょうか。しかし「創憲」になると、結局は天皇の地位を国民が規定することになるという意味での危険性を孕んでいるのではないでしょうか。
神谷 そうですね。私も先程言ったように、今の憲法は無効だし、大日本帝国憲法の改正から始めるべきだと思っていますが、それを言っているといまの人達は全然ついてこないので、そこは何らかの妥協が必要になってくると思います。余り正論を言い過ぎても結局合意が取れずに物事が前に進みません。何でも良いから変えろというのも間違っていますが、正論になるべく近づけつつ、民意も呑んで行かないと何も変わりません。これは私一人の意見で決められることではないので、党員との対話で意見を聴き、識者も招きながら憲法案を作らねばなりません。理想と現実の狭間で悩んでいるのが実情です。

■いかにしてアメリカから自立するか
── 参政党が反対するグローバリズムの根底には、我が国の従属的な対米関係があると思います。神谷さんは「自分の国は自分で守る」と仰っていますが、アメリカとの関係において、アメリカに守ってもらうのではなく自分の国を自分で守るにはどうしたら良いとお考えですか。
神谷 これは段階が必要だと思います。いきなりアメリカと縁を切って自分の国は自分で守るというのは非現実的だと思います。あくまでアメリカにもメリットになるかたちで日本が自立するんだという絵を描かねばならないと思います。我々もアメリカの政治には内政干渉は出来ませんが、共和党保守派の人たちのように、アメリカはアメリカでやる、日本は日本でやれと言うような人たちに政権を取ってもらわないといけません。民主党政権はグローバリストなので交渉の仕様がありませんし、交渉してもこっちが潰されるだけです。したがって、そういうことを一緒に話し合ってやってくれるような人たちを政治の中枢に押し上げていくようなロビーイングが必要だと思います。それを日本単独でアメリカの状況を無視してやってもさらに状況は悪くなると思います。なんだかんだ言っても日本がアメリカの傘の下にいるのは事実なので、悔しいけれどもそれは認めて、そのなかでどういうステップを踏んで行けば良いのか戦略的に考え長期的スパンでやらないと、いまのバイデン政権のもとでそんなことを声高に主張しても潰されるだけになってしまいます。
 ですから、日本には日本で自分でやってもらって、何だったらアジアの防衛も過去のように日本が主体的にやってもらったら良いだろうというふうに、従属的なパートナーシップではなく対等なパートナーシップまでどうやって持っていくかという絵を描かねばならないと思っています。私は、安倍晋三氏はそういう絵を描かれていた方だと思ったので、彼が総理になるのを応援したし、自分も彼のお声がけで自民党に入りました。しかし安倍氏ですら、それは成し遂げられなかった。ですから、我々がそれを目指しても一朝一夕で出来るとは思いませんが、だからといって諦めるのではなく、少なくとも党内でそのような思いを共有できているという状況を作っていかねばなりません。

亀井静香「日米安保条約を破棄すればいい」(『維新と興亜』第14号)

 『維新と興亜』第14号(令和4年8月28日発売)に掲載した亀井静香先生のインタビュー「日米安保条約を破棄すればいい」の一部を紹介します。

■ポチの流れが政治の主流になってしまった
── 先日凶弾に倒れた安倍元総理は、「日本を、取り戻す」と言っていましたが、結局対米従属を強めてしまったのではないでしょうか。
亀井 晋三が日本を取り戻そうとしたのであれば、日米地位協定の改定に取り組むべきだった。日本はアメリカという飼い主のポチだと見られているが、ポチにだって権利はあるんだよ。飼い主が日本に来て、好き勝手なことをやっても日本の国内法で罰することができない。そんなばかなことがありますか。
 いま、晋三を評価する声が高まっているけど、晋三が地位協定に手をつけなかったのは残念だったね。地位協定に手をつけず、戦後レジームからの脱却ができますか。沖縄で米軍基地からコロナの感染が広がったのは、米軍に対して日本の法律に基づいた検疫ができないからだ。外国軍に対して国内法を適用することは、主権国家として当然のことだ。ドイツやイタリアも、地位協定を改定して米軍に国内法を適用できるようにしたでしょ。
 ところが、現在の日本の状況は占領時代と何も変わらない。サンフランシスコ講和条約が発効して日本が主権を回復した後も、米軍は日本に居座っている。かつては、米軍の撤退を求める声もあった。一九五五年の保守合同前の日本民主党は、鳩山一郎をはじめとする民族主義的な系譜をひいていたんだよ。しかし、保守合同によって吉田茂流のポチの流れが政治の主流になってしまった。
 現在、野党の中には地位協定反対を主張する政党もあるが、自民党は地位協定改定を表にすら出さない。飼い主に唯々諾々としたがうだけで、何も言わない。ポチのままでいる方が楽ちんだと思っている連中ばかりだ。
 多くの国民もポチのままでいいと考えているのだろうね。だから、政治家も波風立てず、黙っていた方が選挙に有利だと考えている。日本人としての誇りを捨てて、損得だけで動くようになってしまったんだよ。マスコミもそういう流れの中で飯を食っているから、異論を唱えない。

■「自分の国は自分で守る」とはっきり言え!
── 属国状態から抜け出すにはどうすればいいのでしょうか。
亀井 日米安保条約を破棄すればいい。本来は、日本のリーダーが「アメリカに守ってもらう必要はない。自分の国は自分で守る」とはっきり言わなくちゃいかん。
── ただ、保守派の中には「安保条約を破棄すれば中国が攻めてくる」という声が少なくありません。
亀井 仮に中国が攻めてきたら、最低限「相打ち」に持ち込めばいい。現在の戦争では、外国軍がいきなり日本に上陸し、地上戦になるようなことはない。仮に中国が軍事的行動を起こすとすれば、日本に対するミサイル攻撃ですよ。そうした攻撃を抑止するためには、少なくとも北京に対して報復できる力を日本が持てばいい。場合によっては核武装も考えればいい。
── 不平等な地位協定が改定されないばかりか、アメリカに対する「思いやり予算」も増え続けています。
亀井 2020(令和4)年度からの5年間の負担総額は、1兆550億円にまで拡大した。いまは飼い主がポチに餌をくれるどころか、ポチの餌もとりあげようとしているんだ。2016年の米大統領選挙で、トランプは日米関係の実情を知らずに、「日本は安保タダ乗りだ」などと勝手なことを言っていた。だから、俺はトランプ当選に危機感を抱いたんだよ。
 アメリカのメディアも日本のメディアも、クリントンが勝利すると言っていたが、俺は2016年5月の時点で、絶対にトランプが勝つと確信した。民主党の候補者選びでサンダースが負けたからだ。その結果、サンダースを支持した民主党系の連中の票がトランプに流れ、トランプが勝つと思ったんだ。
 そこで、就任前にトランプと話をつけなきゃならんと思った。そこで、石原慎太郎と二人で、トランプに対して意見交換を申し込んだ。投票日直前の2016年11月に入って、ようやく向こうから、「11月7日に会談をセットします」と正式に返事が来た。そこで、すっ飛んで行ったんだ。ところが、アメリカに到着すると、選挙は大接戦のままトランプ当選が決まり、結局会談はできなかった。

『維新と興亜』第13号(令和4年6月)

『維新と興亜』第13号(令和4年6月28日発売)

『維新と興亜』第13号
ご注文・問い合わせは、

☎047-352-1007、mail@ishintokoua.com

まで。

本サイトでは、紙版(定価715円)が650円で購入できます(ペイパル)。
なお、アマゾン富士山マガジンサービスBASE (ベイス) でも購入できます。

『維新と興亜』定期購読(5000円、送料込み)・会員
 

《目 次》
【緊急特集】参院選 議席を狙う保守政党徹底比較 わが党こそが真の保守(維新)政党だ!
戦後体制を強化した安倍政権(魚谷哲央)
新しい国際秩序を日本が構築するべきだ(神谷宗幣)
政府の赤字はみんなの黒字(安藤 裕)
主権を踏みにじられても黙っているのか(小林興起)
国際金融資本を支える賭博経済を撲滅する(木原功仁哉)
反グローバリズムを第一に掲げる理由(黒川敦彦)
現代の「玄洋社」を目指す(鈴木信行)
外国企業への公共インフラ売却は売国的行為だ(中村和弘)
日本の政治は日本人だけで(原田陽子)
10党の政策徹底比較(アンケート結果)
【特集】自民改憲案の落とし穴 帝国憲法復元改正論を再考せよ!
まず前文全体を削除せよ(原 嘉陽)
『美しい日本の憲法』という前に、正しい日本語の憲法を(一)─おでこに書かれたアメリカ製の文字(慶野義雄)

【巻頭言】北米局長に問う「それでもあなたは日本人なのか」(坪内隆彦)
【時論】参院選以前に、参議院は必要なのか(折本龍則)
【時論】デジタル化でまた国民資産が売られていく!(小野耕資)

【新連載】保田與重郎から読み解く維新の源流 ① 明治維新の歴史的意義(倉橋 昇)
天皇を戴く国 ⑤「八紘為宇」の母体(西村眞悟)
片山杜秀の素朴な「西田哲学」批判を読む(山崎行太郎)
藤田東湖と『弘道館記述義』(折本龍則)
英霊顕彰プロジェクト2作目を公開!(鈴木田遵澄)
「維新」としての世界最終戦  現代に甦る石原莞爾 ④─世界の統一原理たるのは、東洋の王道か?西洋の覇道か?(金子宗德)
高風無窮(三)至徳要道の行(森田忠明)
愛郷心序説 ⑨ 「貨幣束縛の解放」貨幣支配から自然、人間の解放へ!!(杉本延博)
三島由紀夫と国体論(玉川博己)
いにしへのうたびと 第五回 大伴家持の美意識と苦悩 下(玉川可奈子)
在宅医療から見えてくるもの─西洋近代文明の陥穽とその超克 ⑥ 目では見えない大事なもの(福山耕治)
竹下登論 ② 調整型社会の実現が必要だ(続)(田口仁)
【書評】鈴木宣弘『協同組合と農業経済』(評者:小野耕資)
活動報告
読者の声
編集後記
『維新と興亜』第13号

中村和弘氏「外国企業への公共インフラ売却は売国的行為だ」(『維新と興亜』第13号)

『維新と興亜』第13号に掲載した日本第一党幹事長・中村和弘氏「外国企業への公共インフラ売却は売国的行為だ」の一部を紹介いたします。

■日本は軍事大国になるべきだ
── 日本第一党は、国防費をGDP比3%まで拡大すべきだと主張しています。
中村 我々は、「日本は軍事大国になるべきである」と考えています。その目的は、わが国の平和を維持するためです。
 核武装についても躊躇なく推進すべきだと考えています。もちろん、そのためには、アメリカに理解してもらう必要があります。「アメリカは日本の核武装を決して容認しない」という意見がありますが、我々はそうは考えていません。実際、トランプ政権時代には日本の核武装を容認するような空気がありました。いま日本の核武装の最大の障害となっているのは、日本人自身の核アレルギーです。それを克服するための努力をすべきです。
 日本が軍事大国になるためには、自衛隊を国防軍に再編し、最も優秀な人材を確保しなければなりません。そのためにも、現在自衛隊で用いられている階級や呼称を日本人になじみのあるものに改めて、自衛隊員の誇りを回復する必要があります。そして、自衛官の給与を公務員の最高水準に引き上げるべきです。つまり、若者にとって自衛隊や防衛大学校に入ることが憧れになるように、すべてを改めなければならないのです。

■水道事業の外国企業への売却は売国的行為だ
── 経済政策についてはどう考えていますか。
中村 経済は安全保障を強化するための土台でもあります。国民の貧困化に対して早急に手を打たなければ、取り返しのつかないことになります。我々は、自民党は国家を崩壊させ、国民を貧困化させる特急列車だと考えています。
 コロナ恐慌から国民の生命を守るためには、「大幅減税」が必要です。我々は消費税を廃止するだけではなく、所得税を2年間免除すべきだと訴えています。所得税2年間免除という政策は、ある意味で「金持ち優遇だ」という批判を受けるかもしれませんが、日本経済を立て直すことが喫緊の課題であり、そのためには減少した可処分所得を増やすしかありません。
 また、コロナによって経済的被害を受ける事業者に対しては、「粗利保証」と、従業員全ての「雇用を守る補償」により事業継続を支援すべきです。

鈴木信行氏「現代の『玄洋社』を目指す」(『維新と興亜』第13号)

『維新と興亜』第13号に掲載した日本国民党代表・鈴木信行氏「現代の『玄洋社』を目指す」の一部を紹介いたします。

■選挙を通じた持続可能な「維新」運動を
── 日本国民党の強味を教えてください。
鈴木 私自身は「保守」を自任していません。「保守」の範囲があまりにも広すぎるのです。私は「維新者」、「民族主義者」です。保守革新で分けるとそれは、革新なのかもしれません。皇室や日本の歴史を守る意味では保守ですが、現在の政府に対しては、僕は維新しなければいけないと考えます。
 私は維新勢力であり続けたい。右翼と言われてもかまわない。玄洋社の頭山満は、日本のために政治的影響力を行使しました。今こそ、我々は「現代版玄洋社」として愛国者のネットワークを築いていきたいのです。
── 日本国民党は国政選より地方選に積極的です。鈴木 先日、NHK党の立花孝志氏ともお話ししましたが、NHK党はいま、小さい看板が集まり大同団結しようとしています。統一候補を推し上げない限り、保守派で国政を勝ち抜くことはできません。確実に選挙戦に勝っていかないと候補者や党員は疲弊します。
 以前の団体で、みんなが傷ついていくのを経験してきました。確実に勝てる地方選挙を選択して基盤を固めたい。当然、国政はまったくやらないわけではありません。ただ、国政への挑戦は私の代でなくてもいいと思っています。国政はやりたくてうずうずしていますが、それだけで、負ける選挙はやりたくない。無闇に党員を傷つけたくありません。
── 日本維新の会の評価を教えてください。
鈴木 維新の会に維新者はいません。かつて「維新」という言葉を使うと右翼と言われました。その言葉が違和感なく使えるようになったのは橋下徹氏の功績ですね。
 しかし、本来の維新の言葉から乖離してしまいました。維新の会は外国人参政権ひとつとっても賛同できないし、橋下知事時代にも外国人特区とか、中国の関係も怪しいと思ってるし、IR誘致もかれらの進めているのはパチンコ店に海沿いの土地を買わせて、公有地でやろうとしています。とても承認できるものではありません。

黒川敦彦氏「反グローバリズムを第一に掲げる理由」(『維新と興亜』第13号)

『維新と興亜』第13号に掲載した、つばさの党代表・黒川敦彦氏「反グローバリズムを第一に掲げる理由」の一部を紹介いたします。

■「ユダヤ・マネーをぶっ壊す」
── つばさの党は、反グローバリムを強く訴えています。
黒川 我々は、反グローバリムの主張をデフォルメするため、動画などでは「ユダヤ・マネーをぶっ壊す」という表現を敢えて使っています。もちろんユダヤ・マネーだけが悪いわけではないのですが、「外資勢力の中心にいるのがユダヤ資本家である」という主張は決して陰謀論などではなく、事実だと考えています。
 日本の政治経済をここまで破壊した元凶は、外資勢力の手先に成り下がった政治家、経済人たちが、日本の法律、制度を変えて国の富を外資に売り渡してきたことです。だから、我々は反グローバリズムを第一に掲げているのです。
── つばさの党は中央銀行制度の抜本的改革を主張しています。
黒川 現在の金融制度の中心にあるのが、中央銀行制度であり、それを牛耳っているのがアメリカの連邦準備制度理事会(FRB)です。そして、FRBを作ったのは、モルガン、ロックフェラー、ロスチャイルドなどの国際金融資本家たちです。彼らは、ちょっと会議を開けば、何百兆円といったお金を発行できるわけです。そして、発行したお金を身内の銀行で回すわけです。したがって、国際金融資本家から、通貨の発行権を民衆の手に取り戻さなければならないのです。

■アメリカの属国状態から脱却せよ!
── つばさの党は、対米自立を主張しています。
黒川 戦後76年も経っているにもかかわらず、いまなおアメリカの属国状態が続いているから、日本の政治家、経済人はアメリカの言いなりなのです。常にアメリカの顔色を窺い、アメリカに何か言われれば、法律も経済も捻じ曲げてしまう。アメリカに言われれば、郵政民営化を進めて郵貯マネーをアメリカに貢ぐ。さらに、公共インフラや一次産業までも、外国企業に売り渡してしまう。
 こうした状況を変えるためには、反グローバリズムと対米自立を同時に訴えなければならないと考えています。日本がアメリカの属国状態から脱却し、アメリカと対等の関係になるためには、まず日米地位協定などの不平等条約を抜本的に改定しなければなりません。対米自立を唱えることは決して反米ではなく、主権国家として当然のことです。

木原功仁哉氏「国際金融資本を支える賭博経済を撲滅する」(『維新と興亜』第13号)

『維新と興亜』第13号に掲載した祖国再生同盟代表・木原功仁哉氏「国際金融資本を支える賭博経済を撲滅する」の一部を紹介いたします。

■世界を牛耳る国際金融資本
── 祖国再生同盟は、基本政策の第一に「賭博経済の撲滅」を掲げています。
木原 国際金融資本などの富豪たちが世界中の政治家を意のままに操り、政治的・経済的に世界を牛耳っている現実が明らかになっています。そして、国際金融資本の横暴によって、我々日本人の財産だけではなく、生命や健康までもが脅かされているのです。
 そうした国際金融資本を支えているのが、賭博経済なのです。金融経済の規模は、実体経済の10倍とも100倍とも言われています。その実態は、為替、株価の変動を予想して、それによって利ざやを稼ぐことです。「賭博行為」と何ら変わりません。
 「賭博経済」は、犯罪的な経済格差を生み出しました。マイクロソフト創業者ビル・ゲイツ氏など世界の大富豪8人の資産が、世界の富の半分を占めています(平成29年)。国際金融資本の力の源泉は、通貨発行権です。彼らは大正2(1914)年に、アメリカ合衆国憲法に反して政府の通貨発行権を奪取し、アメリカの中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)を設立して巨大な利権を手に入れたのです。
 国際金融資本は、通貨発行権という「打ち出の小槌」を絶対に手放そうとせず、自分たちに逆らおうとした政治家たちをことごとく抹殺してきました。例えば、アメリカのケネディ大統領は、1963年にFRBから政府に通貨発行権を返還させようとして、大統領令を発出して政府紙幣を復活させたものの、同年に暗殺されました。
 賭博経済を撲滅するためには、我々は通貨発行権を国に返還させるとともに、証券取引所・商品取引所を閉鎖し、貿易決済などの実体経済以外の為替取引を禁止すべきだと訴えています。